松本大学平和創造研究会より 今年度活動報告
2022年7月22日
日頃より、平和創造研究会へのご支援ご協力をいただきまして、誠にありがとうございます。
松本大学平和創造研究会 代表の伊藤です。
研究会発足からまもなく4ヵ月となります。
今回は当研究会のこれまでの活動の振り返りと、さらには松本大学の平和活動の始まりについてご紹介させていただければと思います。
私たちの平和創造研究会の活動は昨年(2021年)から学生・教員の有志で始めた「平和に関する勉強会」から始まっています。
これまで過去の戦争の歴史や、平和な社会をつくるための世の中の動きについて学んできました。
昨年は大学内で定期的に勉強会を開催し、そこで学んだことをもとに、県外に出て研修を行い、イベントで活動の実績や勉強会のメンバーから伝えたいことを発信させていただく機会に参加するなどの活動を行ってきました。
今年はその流れを引き継いで、もっと活動の幅を広げようと、「平和創造研究会」という名前で、クラブ・サークルという形で新体制を整えました。
研究会の名前には、平和な社会は訪れるのを待つのではなく、私たちが希求し創り出すものである、という意味が込められています。
私は2022年の3月に、平和創造研究会の活動をスタートさせるにあたり、去年の様子を振り返りながら活動方針について考えていました。
そんな矢先に、ウクライナとロシアの国境で新たな戦争が始まってしまいました。
私の目に飛び込んでくる、ウクライナでの光景は、本当に現代で起きていることなのかと、信じられないものでした。
過去の戦争について真剣に向き合ってきたなかで起きたこの出来事は、衝撃が大きすぎました。
平和学習や平和活動を積極的に進めてきた私たちが、この件でなにか力になれることはないかと考えました。
そのためにはまず現地で何が起こっているのかを知る必要がありました。
私たちはウクライナの隣国ポーランドで避難民支援活動を行っている坂本さんと連絡を取り、ウクライナ支援活動緊急報告会を開催しました。
家族が引き裂かれていること、
常に生命の危険にさらされて生きている人がいること、
経済的な問題や言語的な問題で避難に困難が生じていること、
子どもたちの成長発達に影響が出ていること
など深刻な状況であることが分かってきました。
同時に現地の子どもたちが日本国旗を画用紙に描いて、日本からの支援金や支援物資に感謝の気持ちを伝えてくれていることも知りました。
私たちはこの報告会を終えて、この現実に関心を持ち続けなければならない、そして今享受している当たり前の幸せを今一度見つめ直すことが大切だという思いを一層強くしました。
ウクライナに関係する活動については現在計画中で、追って活動成果をご報告致したいと思います。
この報告会は5月に行いましたが、6月には長野県原爆被害者の会の方をお招きし、当時の原爆被害の様子を聞くための講演会を開催しました。
戦争体験者が高齢化しているなかで、直接お話を聞くことができる貴重な時間になりました。
どんな形であれ、生の声を伝える事を絶やしてはいけないと感じました。
私たちはこれらの活動から、平和な社会を追い求めることの大切さと、それを積極的に周囲に発信していくことの大切さを学んでいます。
日本で起きた戦争についても、世界で起きた戦争についても、自分たちには関係ないことだと思ってはいけないと思います。
それは今、安心安全に私たちが暮らせているのは当たり前ではないからです。
あって当然の社会ではないからです。
今の生活があるのは、過去に命を犠牲にしながらも国を守り、平和を願って命をつないできた、先人たちの苦労があってのことです。
その過去を忘れてはいけない、無かったことにするわけにはいかない。
そんな思いで私たちは平和というテーマに向き合っています。
今後私たちが目指すのは、平和な社会ということについて一人一人が
無関心の状態から、関心のある状態になってもらうこと。
知識なしの状態から、なんらかの知識を持ち、分析し、いつでも自分で正しいと思える判断ができるようにすること。
です。
ぜひ多くの方に、過去の歴史に目を向け、平和な社会をつくるためには…….ということについて一緒に考えていただきたいと思います。
これまで松本大学の平和活動には、様々な方のご協力とご支援をいただいてきました。
おかげさまで満足いく活動をさせていただき、同時に大切な学びを得ています。
関係者の皆様、本当にありがとうございます。
改めてここで御礼申し上げます。
今後とも松本大学平和創造研究会をよろしくお願いいたします。
最後に、
世界に一刻も早い平和が訪れることを祈念し、これまでのご報告とさせていただきます。
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